フィリングとは、クルマの性能を維持するために不可欠な液体を、新車の生産ラインで自動的に注入する装置のことです。液体はエンジンオイル、ミッションオイル、ラジエーター液、ウインドウォッシャー液をはじめ数十種類におよび、すべての液体について個別の装置があり、それぞれに開発するソフトウエアでバルブの動作を制御しています。それらを一体化したフィリングシステムを設置するのは、生産ラインの最終工程です。工場のオペレーターが完成車に注入ガンをセットすると、それぞれの液体が自動的に充填されます。メーカーや車種によって異なる生産ラインのスピードに合わせ、100%の真空状態を維持しなければならないので、きわめて繊細な技術と言えるでしょう。
真空方式と加圧方式によるブレーキオイルの充填が可能。液量の調整も容易です。
パワーステアリングオイルの供給装置。設置場所を選ばないコンパクト設計です。
クーラントの原液と水を自動的に混合し、一定の濃度で注入を続ける装置です。